購入雑誌

エスクァイア日本版」

を購入。
こんなオサレな雑誌は滅多に買わないのだが、「JAZZ in Europe」特集が目についたので買ってみる。世の中のオサレ人種はどのようにヨーロッパジャズをとらえているのか、というのが気になった。読んでみる前は、どうせ「ヨーロッパとジャズを組み合わせて特集すればオサレになんじゃねーの」程度の誌面作りだろうと思ったのだが、「ああ、これは本気だ」と読んでみて感じた。
特集は「Paris」「London」「ECM」「Oslo」の4つ。「Paris」では、いきなりMichel Portalが登場。パリのフリージャズシーンの解説が続く。普通の雑誌ではフリージャズ特集なんてしないので、このへんからも気合の入った編集がうかがえる。その後はパリのジャズスポットの紹介、パリのジャズレーベルの紹介(Label Bleuが一番最初に紹介されている)、パリを訪れたアメリカミュージシャンの紹介。「London」は主にジャズスポット紹介。
ECM」の特集は、レーベルオーナーのManfred Eicher氏、録音技師のJan Erik Kongshaug氏、Jan Garbarek各人のインタビューと、『ECMの真実』(河出書房新社)の著者の稲岡邦弥氏の文章で構成されている。すごくためになることが書かれている…ような気がする。難しくてよくわからん。

ECMは音楽レーベルであって、ジャズレーベルとして構想されたことは一度もありません。ジャズという言葉が指し示す範疇は少々窮屈なものですから、私はその代わりに『即興演奏』という言葉を使います。即興演奏は音楽によって発明された最も自由な言語です。その一方でクラシックの規律にも同様に惹かれます。私の興味は、それぞれの美的要素をバランスよく保ちながら、伝統的な音楽言語と今日の音楽言語の双方によって醸造された音楽を作り出すことなのです。そして、『伝統的な』というとき、そこにはジャズもクラシックも、もちろん非西洋的音楽も含まれます −Manfred Eicher
Esquire3月号85ページより


至言だ。
「Oslo」はノルウェーのジャズ関係者へのインタビュー集。凝ってるなあ。
付録に4曲入りのCD(電子系の曲が多い)と「Euro Jazz Discs "Best of Best" 100」という小雑誌がついてくる。多分お買い得。
はっきり言って某スイングジャーナルなんかよりよっぽどいい取材してます。